しがない法学徒の司法試験/予備試験/ロースクール受験記

日々の法律の悩みに弁護士卵が答えます。あくまで卵の見解です。

2022-07-16から1日間の記事一覧

因果経過の錯誤

行為者が事前に予見した因果経過と現実の因果経過とが構成要件の範囲内で符合している限り、行為者は規範に直面し、反対動機を形成する機会を与えられていたといえる(故意責任の本質)。 →行為者に故意責任を問うことができる。

禁制品(覚醒剤など私人による所有・占有が禁止されている物)は財物か

禁制品もその没収には一定の手続きが必要 →法律上の手続きによらなければ没収されないという意味で事実上の所有可能。したがって、この範囲において財物性を認める。 =財産罪の客体たりうる。

名誉・信用に対する罪

230条1項が「公然」性を要件とした趣旨 =事実が不特定又は多数人に摘示された場合に、さらにその事実が他の者にも伝播され悪評が広く社会に流布される類型的危険の存在 →事実の摘示の直接の相手方が、特定小数人であっても、不特定又は多数人へと伝播しうる…